ペンストロークの再生を基にした授業展開
実践者:新井健吾 (京都市立西京高等学校附属中学校)
実践の概要
授業中の生徒の解答は主にその結果を基にして交流を行います。答え(最終形)への見通しが立てられないと踏み出せない多くの生徒にとって、模範解答を教えてもらうよりも、その過程における試行錯誤の様子に関心があります。例えばグループで一緒に問題を解く形式の授業もありますが、どうしても分かっている生徒が主導権を取りがちで、また活動に時間がかかります。ICTを活用することで、個々の取組の過程を教師が一括して観察でき、また一つの過程を選び共有することで、短時間で全員が主体的に学びを深めることができます。
実践の流れ・授業展開
生徒:デジタルペンで直接解答する。教師:生徒の個別活動中に、指導効果の高い解答を選び、提示の準備を行う。
教師:生徒の解答過程を基に、適宜再生を止めながら生徒の思考を紐解いていく。

実践の流れ
実践におけるツール活用のポイント・効果
生徒の典型的なつまずきや迂回、逡巡の過程は、多くの生徒にとって共通することが多いので、その過程の共有することによって生徒は安心感を得ます。生徒がより主体的に試行錯誤して解答を進めるきっかけになると考えられます。またどのタイミングで手が止まったかがわかるので、生徒の理解度を看取ることができます。実践者・記録者から
課題点と同様。授業で共有すべき指導効果の高い解答過程例を短時間で選ぶためには教員側のスキルが必要です。