数学 PRIME(復習問題生成機能)を用いた立体図形の体積・表面積の学習
実践者:松本 和也先生・細田 文子先生(西京高校附属中学校)
記録者:山内大聖
実践の概要
平面図と立面図から立体図形を考えるグループワークを通じて、立体の見方、捉え方についての理解を深めたのち、体積や表面積を求めるように授業が展開されました。全員でBookRoll上の問題に取り組んだのち、生徒が個々の理解状況に応じて、PRIMEによって自動生成される問題に取り組みました。異なる問題が次々に出題され、クラス全体で61題の生成問題が演習によって解かれました。
実践の流れ・授業展開
①教員:PRIMEを用いた問題演習の方法を説明する。AI生成問題が表示されるため、間違いや未履修の内容が含まれる可能性について強調する。②生徒:PRIMEを用いて問題演習を行う。生徒は個々に自身の理解状況を入力し、PRIMEは各々に異なる問題を出題する。
生徒は出題された問題をノートに解いたり、近くの生徒と生成問題の妥当性を議論したりして、本時の題材の理解を深める。

問題演習の方法の説明

問題演習を行う

近くの生徒と議論
実践におけるツール活用のポイント・効果
PRIME:BookRollに登録された問題の復習問題を、生徒の理解度に応じて生成AIを用いて自動的に作成・出題します。PRIME上で元の問題を選択すると、その問題に必要なポイントが提示されます。生徒がポイントのうち理解しているものを選択することで、PRIMEは理解していない箇所を段階的に学習する問題を自動的に出題します。選択したポイントが異なればもちろん、全く同じであっても、即時生成される問題にはバリエーションが出ます。本時は、異なる問題が何度も生成される特徴を活かし、生徒に大量の問題演習をさせるように授業が展開されました。利用の際には、誤った問題や未履修の問題が出題される可能性があることを授業者が強調し、生徒にAIに対する理解を深めさせました。
実践者・記録者から
授業の前半で基礎事項を理解したのち、PRIMEにより作成された問題を解くことで理解度の向上を狙いました。生徒は熱心に問題に取り組みました。文章で説明された立体を考えることに苦戦する様子が見られましたが、周囲の生徒と議論しながら解き進めることができました。AIで作成された文章の内容にやや課題があるものの、授業者が適切な声掛けをすることで演習を進めることができ、様々なパターンに触れることができるのがPRIMEの魅力です。
