英語 AIチャットボットを使ったライティング
実践者:有田有志先生・郷田 亞希先生 (西京高校附属中学校)
実践の概要
英語ライティングの力を高めることを目的に、ロイロノート・AIチャットボット(Penny)を活用した活動を行いました。生徒は選んだ「動物」について、英文説明を書く課題に取り組みました。辞書やインターネットを活用しながら、自分の力で情報を収集・整理し、英文で表現するプロセスを体験しました。さらに、ペアでの相互チェックやAIによるフィードバックを通して、自身の英文を客観的に見直し・分析し、訂正する力を育成することをねらいとしました。
実践の流れ・授業展開
①生徒:動物を1つ選び、それについて辞書やネットを用いて調べる。ロイロノートに整理する。②生徒:辞書やネットを使って調べた情報をもとに、動物の説明文を英文で作成する。その後、辞書やネットなど何も見ずに、自力で書く。ペア同士でお互いの英文を確認し訂正する。ロイロノート上の文をコピーし、Pennyに貼り付けて添削を依頼。Pennyからもらったフィードバックやヒントをもとに、再度自分の文を改善する
③生徒:自分で書いた文、友達のフィードバック後に直した文、Pennyの助言をもとに改訂した文、の3段階の記録をロイロノートにまとめ、自身で書いた英文を確認、分析、訂正し、振り返る。

導入

動物の説明文を英文で作成

Pennyの助言をもとに改訂
実践におけるツール活用のポイント・効果
生徒が「自分の言葉で伝えたい」という意識を持ち、辞書・ネット・AIを自律的に使い分けながら学ぶ姿が見られました。特に、ペアチェックとAIフィードバックを組み合わせることで、生徒同士の学び合いと自己修正の意欲が高まりました。
ライティングの結果だけでなく、「どう直して、どう良くなったか」 を振り返る活動を通して、表現力の伸びを実感できる授業となりました。
実践者・記録者から
Writingのはじめは翻訳ツールに頼ることなく、まず自分で主語と動詞を用いて表現する力を育てることを目標とした活動です。継続的に行っている活動であるので、生徒は英文を作成することには慣れていました。その後、自分で自分の英文をチェックする習慣、また、他者と対話しつつ相手が書いた英文もチェックして、間違いや自分の英文を訂正する力を伸ばすことを目標として活動させています。ここでも、以前よりも疑問点等を共有しながら訂正活動を進めることができていました。最終的にチャットボットに自分達の力で訂正した英文を貼り付けるのであるが、チャットボットからのアドバイスの分析と分類については、まだ2回目であるためか全員が望ましい形で完成できたわけではありませんでした。以前はPennyではなく、DeepL Writeを活用していた。生徒が入力すると「半分以上変えられました。」と述べるほど、オリジナルから大きく表現が変わってしまうことが多いです。その点、Pennyは生徒の英文を大きく変更せずに、訂正点を指摘してくれるため、生徒は自分の英語レベルに合ったより良い表現を学ぶことができます。ただ、1つのトピックについて1度この活動を行って終わらせるのではなく、繰り返し同じトピックについて分析を読んでから書く、Pennyに入力して最後分析して、身に付けるべき表現を意識することが必要であると考えます。
