衣生活単元:衣服の多面的な役割を考える
実践者:宮本 陽子先生(西京高校附属中学校)
実践の概要
1年生の衣生活単元の授業において、「衣服の役割」の教材を扱いました。
授業の中で生徒に「小学校で勉強したこと」には赤色のラインマーカー、「知らないこと」には黄色のラインマーカーを引かせ、生徒がどこに線を引いたかを、教員がログパレのマーカーヒートマップで生徒と共有する授業を行いました。
授業の中で生徒に「小学校で勉強したこと」には赤色のラインマーカー、「知らないこと」には黄色のラインマーカーを引かせ、生徒がどこに線を引いたかを、教員がログパレのマーカーヒートマップで生徒と共有する授業を行いました。
実践の流れ・授業展開
①教材中の「既知の内容」と「未学習の内容」にマーカーを引く教員:事前に教材PDFをBookRollにアップロード
生徒:指示された内容でマーカーを引く
②ログパレで確認・共有する
教員:結果を生徒と共有
生徒:自分と他生徒がどこにマーカーを引いたのかの結果を視覚的に確認する

教材中の「既知の内容」と「未学習の内容」にマーカーを引く

ログパレで確認・共有する
実践におけるツール活用のポイント・効果
「衣服の役割」を考えさせるにあたり、生徒が「小学校ですでに習った衣服の役割」と「未学習の役割」を教員が視覚的に把握するためにログパレを活用しました。マーカーのヒートマップを用いることで、紙ベースのデータではとらえづらい生徒全体の既知の内容と未学習の内容の傾向をリアルタイムで把握し、授業をより効果的に展開する一助となりました。
具体的には、「小学校ですでに勉強したこと」には時間をかけすぎず、「知らないこと(新しい学び)」に重点を置いて授業を進めることができました。
生徒はマーカーを自ら引き、それがクラスで共有されるという意識から主体的に授業に参加する姿勢が見られました。
今回は同じ教材を3クラス共有で利用したため、クラスごとの傾向がログパレで見づらかったという設定上の改善点がありましたが、今後の利用でデータが蓄積されることにより、個別の生徒の理解度などの傾向の把握や教員の振り返り資料としてのログパレの活用が期待されます。
実践者・記録者から
全員が授業に主体的に参加できることと、その内容をリアルタイムで視覚的に共有できることから、授業の導入として他の題材でも使用したいところがあると思いました。また、単語が単語として認識されていない部分があり、マーカーを引くと選びたくない部分まで線が引けてしまうということもありましたが、傾向をつかむには、大きく問題になることではありませんでした。